「外部研修・内部研修で熱く学ぶ」
7月7日・8日と戸山サンライズで重症心身障害児在宅療育支援事業の「訪問看護師等育成研修 基礎編」で学ばせて頂きました。
2日目の最後の講義では、くれよん所長の吉澤が150名の訪問看護ステーションの看護師や保健師の前で「重症児の育ちを支援する」というテーマで、実際に16年間関わった小児の成長をスライドで見ながら講義を受けました。
17年間の訪問看護の経験から発する所長の本音や思いは聴いている人の心を掴みました。
講義の後に行われたグループワークでは、ステーション看護師の多くは重症児の訪問をしたことがなく、「分からないから怖い」「どうやって触れたらいいのか分からない」等の意見が聞かれました。
東京都には東部・西部訪問看護事業部があり、都内の多くの重症児とその家族をサポートしています。訪問看護事業部の訪問にステーション看護師が同行訪問して学ぶことが出来ると教えてくれました。
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先日は訪問看護ステーションくれよん2階にて、くれよんリハビリ勉強会を行いました。
くれよんの作業療法士の佐野が「0歳の運動発達 臨床編 障害を持った子どもの関わり」について講義を行い、私たちスタッフは学びを深めました。
講師である作業療法士の佐野が開口一番にこう話しました。
「子どもは大人になるために子ども時代を過ごしているのではない」
今出来ることをやらせてあげる。
必要なことを助けてあげる。
これが、ゆくゆく児の次の運動機能に結びついて行く。
自分で動くことが出来ず、背臥位で過ごすことが多い重症児に、私たちはどうやって児に触れて、児の身体や成長の可能性を拡大できるかを問いながら関わる必要があると講義を受けて思いました。
今日の一番の学び・気付きは、SET BACKです。
それは、コンタクト(触れながら)を保ったまま、療法士(看護師)は中枢の力を抜く。(自分の肩の力を一度抜く)
これをペアで体感したときに、SET BACKをするとしないとでは大きな違いがありました。
次に、体重移動の前に、支持面を作る(向かっていく方向に受けを作る)ことが、児にどれほどの尾安心感をもたらすかを気付かせて貰いました。
また、児の重心を移動させないで、体重支持面をつくるというやり方も教えて貰い、このことで児の中心が大きくぶれずに身体を移動することが出来ることを知りました。
今日はまさに、重症児の触れ方から、適正介入のタイミング、その方法を学ぶことが出来ました。
訪問看護ステーションくれよん設立から12年間ずっと重症児の発達を支援して来た作業療法士の佐野が講義で持参した著書たち。
ステーションで回し読みします。
私たちくれよんスタッフは、こうして外部の研修に参加するだけでなく、セラピストと看護師がお互いに学び合っています。
良かったら、外部の訪問看護ステーションやセラピストの方々も是非参加したい!という方々はどうぞ!
全国新卒訪問看護師の会でアウトプットする
今年4月で新卒訪問看護師として2年目を迎えました。「まだまだ、学びが現場に追いつかない」というのが率直な気持ちです。訪問看護は想像以上に奥が深く(そこが楽しいのですが)、様々な疾患に対応していく必要を感じています。その為に2年目に入っても尚、多くの研修に行かせて頂いています。9月までに数えると14もの研修で学ばせて頂く予定です。
日々インプットばかりの私に、全国新卒訪問看護師の会の代表である訪問看護ステーション ケアプロの小瀬さんから次回の全国新卒訪問看護師の会の研修で現場の話しをして欲しいとご依頼を頂きました。まさに、アウトプットの機会に恵まれました。これからは、インプットとアウトプットをバランスよく使い分けて行きます。
日時:2016年6月18日(土)14:00~18:00
場所:表参道CTW(社会的課題を解決し貢献していく団体に格安で場所を提供して頂いてるオシャレな空間です)
訪問看護の世界で働いて行きたいという看護学生の皆様も、良かったら是非新卒訪問看護師の現場の話を聞きに来ませんか?
全国の看護学生が「学ぶ場・語る場」に参加されています。訪問看護師に関心がある看護学生、訪問看護に関心のある病棟看護師や潜在看護師の方々に是非お越し頂きたいと思っています。
新卒訪問看護師としての振り返り
訪問看護ステーションくれよんに新卒訪問看護師として入職させて頂き、無事一年間を終えました。
一年を振り返ると、数え切れないほど多くのお宅をベテラン上司に付いて同行訪問させて頂きました。新卒看護師である私を快く受け入れて下さったご利用者さんに心から感謝致します。そして、新米(中年)看護師である私を辛抱強く指導して下さったくれよんのスタッフに心から感謝致します。
一年たっても1ミリも変わっていないのは、「訪問看護って面白い!楽しい!」という思いです。新卒訪問看護師になって心から正解だったと自分で自分を褒めてあげたい気持ちです。
この一年間で多くの研修や学会にも参加させて頂き、現場だけではない学びや仲間も増えました。そして、医療系雑誌の「コミュニティケア」2016年2月号・3月号と「在宅新療0-100」2016年3月号に文章や対談を掲載して頂きました。また、看護師求人サイトの「看護のお仕事」では所長との対談をインタビューして頂きました。これからも、訪問看護ステーションくれよんの魅力や新卒訪問看護師の啓蒙活動を行っていきたいと思っています。
「もうあなたは、二年生ね!新卒じゃないわね!」とお声を掛けて下さる先輩方。インシデントレポートを涙ぐんで書いている私に優しく声を掛けてくれる先輩方。
私は決して一人ではなく、支えて頂きながら成長しているのだと日々実感しています。
何年経ってもこの新卒の気持ちを忘れずにいたいと思っています。そして、いつかくれよんに新卒訪問看護師が入職したら、私がスタッフにして頂いたように、温かく見守って行きたいと思っています。
くれよんのスタッフは、勉強熱心で快活で裏表のない方ばかりです。私はくれよんに就職できて本当にラッキーだったなぁと思っています。
毎日の実践を重ねて、「怖いけど逃げない。学び続ける」という自分の軸を持って働かせて頂いています。毎日利用者さんのご自宅に上がらせて頂けることに感謝して、看護師としての仕事を提供出来る様に引き続き努力して行きます。
関係者皆様、一年間ありがとうございました。引き続き宜しくお願い致します!
そして、くれよんブログを読んで下さっている皆様にも感謝致します。
皆様の温かい支えや眼差しに感謝!
新卒訪問看護師として昨年4月から訪問看護ステーションくれよんに勤務させて頂いて11ヶ月が経ちました。(4月からは看護師2年目!)
改めて感じることは、職場の方々や利用者さんの対する感謝の気持ちです。私は皆さんに支えて頂きながら訪問看護師としてのリアルな体験を日々重ねることが出来ています。
私がお給料を頂けるのも、こうやってブログを更新出来るのも、皆さんのお陰です!
私はくれよんでの契約時に、社長と所長に企画書を提出させて頂きました。その内容がこのブログをホームページにリンクして頂くことです。
何故新卒訪問看護師のブログを職場のブログにリンクをして頂きたいと思ったのかは、理由があります。
それは、どうしても伝いたいことが沢山あるということと、世間の常識に縛られて自分の看護師としての進路を(新卒訪問看護師)を諦めてしまう看護学生に新たな視点や考え方を伝えたかったからです。
また、利用者さんやブログを見て下さる方々に、「中年女性でも看護師になれるんだ」「人生の生き直し・学び直しって可能なんだ」「新卒でも訪問看護師になれるんだ」と、多くの方に知って頂きたいという思いがありました。
そして、一番大切なことは「くれよんの知名度や売り上げに少しでも貢献したい」という純粋な思いがありました。このような経緯があり、社長や所長が企画書を受け入れて下さり、今のブログがあります。
思いや願いは必ずどこかに届きます。
今回、訪問看護ステーションに大手の企業が訪問看護ステーション所長と、新卒訪問看護師である私の対談インタビューの取材に来て頂きました。
その記事がこちらになります。(←コチラをクリックして下さい)読み応えがありますので、良かったら読んで頂けたらと思います。
また、看護雑誌「コミュニティーケア3月号」の中の「泣き笑い川柳」の中で、新卒訪問看護師としての思い(800字)を掲載して頂いています。良かったら見て下さい。
そして、もうひとつ伝えたいこと。
所長は現場でもバリバリと働き、毎日遅くまで事務所で働き、新人教育(私の教育担当)まで引き受けて下さっています。対談インタビューの企画にも丁寧に対応して下さり、毎日の私の振り返りノートを読み、アドバイスを下さっています。
辛抱強く、私の援助方法やコミュニケーションのアドバイスや沢山の研修を勧めて下さります。なかなかの人徳者です。(偉そうに新人の私が言うなー!)
私はそんな激務の中で、淡々粛々と学びながら走り続ける所長をいつか支えられる人になりたいと思っています。
とにかく、ただただ皆さんのお陰です。
ありがとうございます!
鳥取大学医学部附属病院で新卒看護師研修
久しぶりのブログ更新です。
先日は鳥取大学医学部附属病院へ研修へ行ってきました。
空港では、鬼太郎のパパが迎えてくれていました。
まだまだ新人の私に、往復の飛行機代まで出して下さる
鳥取大学医学部附属病院に感謝です。
鬼太郎ファミリーのバスに乗って研修会場まで行きました。
研修では、私と同じ新卒1年目の病棟看護師40名と三重県と東京から新卒訪問看護師3名と、ケアプロで3年目の元新卒訪問看護師が講師として皆で学びを深めました。
今回の研修で、とても大切だと思ったのは、
新卒の病棟看護師(看護学校を卒業したばかりの看護師)が1年目から
3年間を通して、在宅志向の病棟看護師を育てて行く研修プログラムだそうです。
鳥取大学医学部附属病院の新卒病棟看護師達は、本当に素晴らしく
在宅での患者さんの生活を考える視点に長けていました。
病院は医療者の領域、在宅は患者さんの生活領域です。
生活の場に看護師が偉そうに侵入して来たら、私だったら嫌です。
生活の場では利用者さんが主役。
訪問看護師は常に利用者さんの生活の場を支える視点が大切だと私は思っています。
近年では超高齢社会で少子化です。
2025年問題でも言われているように、病院に入院できずに、
多くの高齢者の死に場所がなくなることが予想されています。
病院に入院できない方々を支える訪問看護ステーションや訪問看護師がまだまだ足りていない状況です。
訪問看護は利用者のお宅に上がらせて頂き、利用者さんのニーズをコミュニケーションから汲み取り、生活を支えることが必須です。
その為人間力が必要になると私は思います。
訪問看護師は人間力を学ぶ場であり、人間力を豊かにする場でもあると私は信じています。
そして、介護と看護は似ているようで、実は全く違います。
新卒で訪問看護師になって改めて気が付きました。
私は10数年介護をしていたので、自分の中の介護と看護の考え方が理解できます。
看護はその方の疾患から予想できる全体像からどんなケアが必要かを見極めています。
細胞レベルからどのように疾患へ至るのか、
データからどのようなリスクが予想されるかを考察しています。
看護師が必死に看護を勉強した結果、看護の思考を手に入れることが出来ることを
身を以て実感しています。
看護師は、看護師になって終わりではなく、看護師になってからが勝負だと気が付きました。
知識だけでなく、目の前の利用者さんを受け入れて理解することの大事さや、
思い込みや偏った視点では、正しい利用者理解に欠けてしまう。
思い込みや偏った視点を外し、常に謙虚な姿勢で学び続けて行けば、いつか利用者さんのお役に立てる訪問看護師になれる筈だと信じています。
社会問題を意識しながらスキルを磨く
今日は訪問看護ステーションくれよんの仕事初めでした。
年末年始に沢山食べたり飲んだりしていたので、恥ずかしながら、いつもにも増して身体が重く感じました。(私以外のくれよんの上司の皆様はとてもスリムです)
ですが、ステーションの扉を開けた瞬間から仕事スイッチが入り、心身ともに発動しました。
今日は午前中に3件のお宅に同行訪問させて頂きましたが、1件、2件と同行させて頂きながら、心身ともに喜びを感じている自分に気が付きました。
3件目が終わり、上司と車で移動している最中に、私は我慢しきれずに上司に言ってしまいました。
「とても楽しかったです。勉強になりました!」
上司は「それは良かった!」と笑顔で返して下さりました。
年末年始で鈍ってしまった私の心身が水を得た魚の様に喜んでいるのを感じました。
私もいつか、移動中におにぎりを食べながら次の訪問に向かう位にバリバリ仕事が出来るようになりたいと思いました。
つくづく私は訪問看護という仕事が純粋に好きで、訪問看護に関わる些細なことで喜びを感じられることが分かりました。
現在看護学生の皆さんも、訪問看護に興味や関心がありましたら、是非新卒訪問看護の道を選んで頂けたらと思っています。
難しいことや分からないことも沢山ありますが、利用者さんやご家族との丁寧な関わりやコミュニケーションの楽しさや子ども達の成長発達をまるで家族のように感じることが出来ます。
是非、いろいろな訪問看護ステーション へ見学や体験に行ってみることをお勧めします。
これからの2025年問題に対応する為に、沢山の新卒訪問看護師が今のうちから訪問看護を基礎から学びスキルを上げることで、看取り難民を在宅で支えることが出来ると思います。
怖がらずに、明るい未来を信じて、新卒訪問看護師が活躍出来る在宅の世界を切り拓いて行きませんか?
高い意識と志しを持った新卒訪問の師が、どんどん増えて行く日が必ず来ると信じています。
新卒訪問看護師の種を蒔く
先日、仕事終わりに小児総合医療センターへ向かいました。今年の12月で11周年を迎える私の勤務先である(株)フローレンスの社長である内藤が小児在宅看護について講演会を行いました。
内藤は、くれよんを仲間と立ち上げる前から小児在宅看護を行っていました。また、現所長である吉澤も都立神経病院の地域療養支援室から西部訪問看護事業部で小児在宅看護を携わっています。社長とくれよんを一緒に立ち上げたメンバーも小児科や西部訪問看護事業部で小児を沢山経験されているメンバーがくれよんを支えて下さっています。
そんな小児に特化し、20年以上訪問看護を続けてこられた社長の講演には大勢の方がいらしていました。病棟ナース、医師、訪問看護ステーションナース、特別支援学校の教員、留守番看護事業をされているナース、西部訪問看護事業部ナース等、100名を超える方々が聴きに来られていました。
ファシリテーターの富田医師が、「くれよんには人工呼吸器を使用されている利用者さんが27名もいることに驚きました!」と驚いていました。私も驚きました。
そして、社長が10年も看護学校で在宅看護を教えていたことに驚きました。
社長が、講義の中で新卒看護師の私についてお話ししてくれました。
「私が10年間看護学校で在宅看護を教えているのは、スタッフを募集する為なのだけど、10年間誰一人としてスタッフになる学生はいませんでした。だけど、今年やっと新卒訪問看護師が入職しました。実際に決して若くはないですけどね。←(若くないはいらない!)」
「大切に蒔いて来た種にやっと芽が出たので、大切に育てて行こうと思う」
「看護学校では、教員らが口を揃えて新卒で訪問看護師は無理!と学生を脅します。だから私はくれよんに実習に来た先生に、学生にそんなことを言わないで下さいと話しています」
「大切なのは、訪問看護をやりたいっていう気持ちなんです」
そんな社長の言葉はきっと、訪問看護師になりたい看護学生の励みになると思いました。
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入職当初から私の新人教育を行ってくれている所長は、一生懸命、新卒訪問看護師の私の成長を見守って下さっています。私と所長の振り返りノートは3冊目になりました。
そして、スタッフの方々も嫌な顔ひとつせずに丁寧に私の質問に答え、ケアする背中を見せて下さっています。最近ではケアする私の背中を見守って下さっています。
私は本当に新卒で訪問看護師が出来るかを、誰が何と言おうと、自分で感じたいと思っていました。
くれよんは、そんな私を快く受け入れてくれています。
私は小・中・高の3人の子育てをしながらの新卒訪問看護師ですが、この子育ての経験が現在の小児在宅看護に活きていると信じていますし、実感しています。
自分を信じて、社長や所長やスタッフの方々を信じて、利用者さんやご家族の方々に喜ばれる訪問看護師になりたいと思っています。
これから、全国で沢山の新卒訪問看護師等が芽吹いて行くのを自分のことのように楽しみにしています。